昨日の波佐見混声合唱団バス遠足「くらわんかツアー」の最後に四季舎にお願いした宴会のお料理は、どこかの料亭みたいに立派ではないし、素材も旬の野菜を中心にしたごく普通のものでしたが、どの料理も丁寧に調理されていて、真心がこもった家庭料理で、本当に感動しました。豚肉の冷しゃぶとか鶏肉の南蛮漬け、波佐見名物はさみ寿司、栗おこわのおにぎり、それから四季舎名物のパリパリのピッツァ、真ん丸い形も愛らしいカボチャのコロッケなどもたいへんおいしかったのですが、私が特に気に入ったのは茄子の胡麻醤油と無花果のコンポートでした。茄子は芯まで染みたたれの味もよく、見かけはシンプルですがどんな風に作っているのかよく分からないので、四季舎の店主に聞いたところ、茄子の皮をむいて丸のまま油で揚げて、たれに漬け込むとのことでした。
忘れないうちに早速今夜のおかずにと作ってみることにしました。茄子と油の相性が良いことはよく知っているのですが、何しろこれでもかというくらい大量の油を吸ってしまうので、皮をむいた丸裸のナスを丸ごと揚げるなんて考えも付きませんでしたが、ともかくやってみると、思ったほど油は減らず、茄子の身も崩れることなく、表面がうっすら狐色になってきました。手近に赤くなりかけたピーマンがいくつかあったので、爆発しないよう、3ヶ所くらいに切り目を入れてついでに油に放り込み、揚がったものはすぐに漬け汁に漬け込みました。そのまましばらく冷まして、以前冷奴で使いきれなかった鰹節とすりゴマをかけて出来上がりです。今日の献立は息子のオヨメサンが持って来てくれた鯛めしの素を入れて炊き込んだ、とてもおいしい鯛めしに、四季舎直伝の茄子の胡麻醤油、あとは味噌汁だけという、かなり手抜きのメニューではありましたが、大満足のお味でした。
もうひとつ、四季舎で特においしかった無花果のコンポートは、何しろ無花果がそう簡単に手に入らないし、繊細な果実を崩さずに煮るのはなかなか手ごわそうですが、これもいつか機会があったら作ってみたいものです。